アンテナ関連の機器を購入すると、それぞれの機器の箱や説明書に性能表が記載されています。
その性能表に書いてある各項目の意味って、皆さんどの程度ご存知なんでしょうか?
専門用語が多くて良くわからないと思うんですよね。
今回は、その中でもアンテナに記載されている用語について、できるだけ簡単に説明していきたいと思います。
インピーダンス
簡単に言うと、電気抵抗の値のことです。
単位はΩ(オーム)で表記されますが、この抵抗値が大きければ大きいほど、電波が流れにくいということになります。
流れている電気に対する摩擦のようなものでしょうか。
テレビ電波などを伝送する同軸ケーブルには種類があって、だいたいが75Ωと50Ωに分かれます。
テレビで使われる同軸ケーブルのインピーダンスは75Ωですので、75Ωの同軸ケーブルS-5C-FBなどを使用しましょう。
動作利得
アンテナの感度を示す値です。
単純に、この数値が高ければ高いほど性能が高いと思っていいでしょう。
一般的にはアンテナの素子(エレメント)の数が多ければ多いほど高くなり、受信したい周波数の帯域が広がれば広がるほど数値は低くなります。
一般的には ❝ 〇〇㏈~〇〇㏈ ❞ のように、最小値と最大値の受信レベルが記載されています。
最大値がいくら大きくても、最小値との幅が大きすぎるとレベルが安定しないこととなりますので注意が必要です。
VSWR
電圧定在波比 という言い方をします。
進行方向の電波と、跳ね返ってくる電波の関係を表す値で、インピーダンスに似ているでしょうか。
基本的にこの数値が低ければ低いほど効率良く電波が流れることになりますので、各商品を比較してみるといいでしょう。
前後比
F/B比という表現をしたりしますね。
アンテナの前部分で受信する利得と、後ろ部分で受ける利得との比を表したものです。
前から来るのが受信に必要な正規の電波で、後ろから来るのはいらない電波ですので、この差が大きいほど良い電波を受信できるということになります。
半値幅
これは、アンテナの指向性を数値に表したものです。
アンテナで電波を受信したときに最も強く受信できるところを基準として、そのアンテナを左右に振ってみて受信レベルがちょうど半分になる時の角度が半値幅です。
すなわち、この角度が狭ければ狭いほど指向性が高く、広いほど指向性は低いことになります。
狭いほどシビアに方向を合わせなければならないということですね。
まとめ
地上デジタル放送用のアンテナで、一般的に記載されている項目の意味を書いてみました。
性能表を見ても、意味が解らなければ比較のしようがないですよね。
この中で一番比較し易いのは恐らく動作利得でしょう。
同じ素子数でも動作利得に差が出てきますので、迷ったら比較して数値が良い方を選んでみてはいかがでしょうか。