テレビの番組は現在、全てデジタル放送で流されています。
皆さんがいつも見ているNHKやTBS、日本テレビなどは地上デジタル放送。
BSフジやBSジャパン、BS11(イレブン)などのBS放送はBSデジタル放送。
スカパー!などの有料放送がメインのCS放送もデジタル放送です。
でも、その昔これらのチャンネルは全てアナログ放送だったんですよね。
このアナログ放送とデジタル放送って一体何が違うんでしょうか?
どうしてわざわざアナログからデジタルに切り替えたんでしょうか?
今回はその疑問に答えていきます。
2012年に完全デジタル化
地上デジタル放送は2003年スタートで、順次アナログ放送からデジタル放送に切り替わり、2012年に完全デジタル化となりました。
同じくBSやCSなどの衛星放送も、地上デジタル放送より一足お先にデジタル化となっています。
カメラがアナログのフィルムカメラからデジタルカメラに進化したように、ビデオカメラもデジタル化され、放送もデジタルになったんですね。
デジタルになるということは、すなわちデータ化されるということです。
データ化された物は非常にコンパクトに圧縮することができ、直ぐに壊したり再生したりできます。
フィルムのカメラは一度撮ったら現像するまでどんな風に写ってるかわかりませんよね。
でも、デジタルカメラは撮った写真が直ぐに確認できるし、消したり保存したり、場合によって編集してより綺麗にすることも可能です。
映像も同様で、デジタルの方が何かと便利なんですよね。
アンテナ機器はどちらも一緒
アナログ放送からデジタル放送に切り替わるに当たり、お住まいのテレビ設備を改修された方もいれば、何もしなかった方もいることでしょう。
基本的にアンテナの機器は周波数をもとに製作されており、送信方法がアナログだろうがデジタルだろうが関係なく使用できます。
チャンネルの変更などもあってアンテナ設備の改修工事は多かったのですが、特に大きな変更のない地域はそのままの設備で問題なく観れてしまっていたんですよね。
でも、アンテナ機器は大丈夫でも、テレビに付いているのチューナーは別です。
デジタル放送にはデジタル放送用のチューナーが必要で、アナログ放送用のチューナーは今は使えません。
ですから、年代物の古いブラウン管テレビが出てきても、残念ながらそれでテレビを視聴することはできません。
デジタル放送用のチューナーに接続してから、改めてブラウン管テレビに接続すればOKですけど。
アナログはもうないの?
じゃあアナログはもう使われてないの?
そんな風に思う方も多いでしょうが、実は現在でもアナログの電波はラジオなど様々な所で使われています。
デジタルは0と1の羅列で表現されますが、一定のレベルを下回ると完全に途切れてしまうという特徴があります。
まさに0(ゼロ)か1(イチ)かですね。
それに対して、アナログは0と1の間に数字がいっぱいあるような印象。
テレビ電波を遠くに飛ばそうと思った時、突然「プツンッ」と途切れて全く観れなくなってしまうデジタルに比べ、アナログは徐々に悪くなっていくため、画面は劣化したとしても電波自体は遠くまで飛んでいきます。
昔のアナログテレビ時代に、砂嵐のようなザラザラな画面の中にかすかに映像が見えているような状態。
そんな状態でも受信ができるというのがアナログのメリットです。
画面はほとんど観れないんだけど音声だけは聞き取れるような、あんな状態でも完全に途切れることなく飛んでいくんです。
そういう意味ではラジオに適していると言えますね。
デジタルの方が総合的にみると間違いなく便利ですが、使用用途次第ではアナログの方がいい場合もあるんですね。