NHKハイブリッドキャストってご存知でしょうか?
NHK(日本放送局)が運営しているインターネットを利用したサービスなんですが、もう一つ知名度が低い気がします。
実は使ってみるとなかなか面白い。
2020年の東京オリンピック時には、かなりの活躍が期待できそうなサービスなんです。
データ放送の進化版
NHKハイブリッドキャストを簡単に言うと、テレビのdボタンで楽しめるデータ放送の進化版といったところでしょうか。
既に2013年からスタートしていたサービスで、当初は地上デジタル放送の総合テレビのみで実施されていました。
今では同じ地上デジタル放送のEテレや、BSデジタル放送のBS1、BSプレミアムでも楽しめるようになっています。
ただし、全てのテレビで楽しめるわけではなく、ハイブリッドキャスト対応のテレビが必要となります。
一般社団法人IPTVフォーラムという団体が詳しいサイトを作っていますので、詳しくはこちらをご覧ください。
ハイブリッドキャスト対応テレビ一覧 http://www.iptvforum.jp/hybridcast/receiver.html
サービス自体2013年からスタートしているので、最近のテレビはかなり対応されていますね。
データ放送との違いとは?
dボタンを押してスタートする方法から考えても、従来のデータ放送と同じような印象を受けますが、一体何が違うんでしょうか?
天気が確認できたりリアルタイムにニュースを見れたりするのは、ハイブリッドキャストもデータ放送も同じなんですが、大きく違うのはその情報の受け取り方。
電波に乗っかってきた情報をテレビと同時に受信する従来のデータ放送と比べ、ハイブリッドキャストは電波に乗っているデータをもとに、インターネットを通じてより詳細でリアルタイムな情報を受け取ります。
即ち、NHKハイブリッドキャストはインターネット接続が必須。
これまでのデータ放送は、必ずしもインターネット接続をしていなくても、データを受け取ることだけならできるんですね。
常にインターネットに接続されていることで最新の情報を提供できますし、その情報量も大幅にアップします。
4K放送の配信も
インターネット接続で大容量の情報を受け取ることができるようになったことで、単なる活字でのデータだけでなく、動画の配信による情報の提供ができるようになりました。
例えば、NHKの大人気番組である大河ドラマや朝の連続ドラマ小説などの情報は、インタビューやメイキングなどの動画を交えて紹介しています。
特に注目されたのは、2018年2月に韓国で開催された平昌オリンピックでの4K映像配信です。
テレビ放送ではまだ本格的にスタートしていない4K放送を、インターネットを使ったNHKハイブリッドキャストで動画として配信したんです。
4K映像は、テレビ放送よりも通信を利用した動画配信サービスが一歩リードしているような状況で、YouTubeやNetflix(ネットフリックス)といったサービスで既に配信されています。
4K対応テレビを購入されている方からすると、2018年12月からの4K8K衛星放送をただ待つのも嫌ですから、動画配信してくれるのは嬉しいですよね。
2020年の東京オリンピックにおいても、リアルタイム放送は4K8K衛星放送で視聴して、見逃し配信はこのNHKハイブリッドキャストで配信される可能性が高そうです。
まとめ
NHK以外の放送事業者も、このハイブリッドキャストという技術を使ってサービスを行っています。
代表的なのが、衛星放送の有料チャンネルを数多く抱えるスカパー!ですね。
スカパー!ハイブリッドという名称で、2017年12月にスタートしています。
NHKは、2019年にインターネットでのテレビ番組同時配信を検討しています。
今後益々テレビ放送と通信の融合が進みそうですね。