テレビがデジタル化になるとともに、地上デジタル放送を受信するUHFアンテナにも色々な形状のものが商品化されてきました。
その代表的なものが平面アンテナです。
新築を建てたり、アンテナ設備をリフォームしたりする場合、出来れば見た目のいいアンテナを取り付けたいですよね。
でも、実際にはまだまだ魚の骨のような形状の素子型アンテナが良く設置されています。
その大きな理由が【平面アンテナは受信性能が低い】ことなんですが。
それ以外にも幾つかデメリットがあるんです。
平面アンテナを設置しようと考えている人は、メリットとデメリットについて頭に入れてから購入を検討しましょう。
受信性能に劣る
冒頭に述べましたように、平面アンテナは従来の素子アンテナと比べると残念ながら受信性能が落ちます。
アルミ金属剥き出しの素子アンテナは、電波の受信には最適の形状をしており、受信性能では平面アンテナに勝ち目はありません。
テレビの受信環境が良い地域なら問題ありませんが、もともと悪い地域では、性能の段階で平面アンテナの使用がNGとなってしまいます。
まずは、自分のお住まいの場所の受信環境がどのような状況なのかを知っておく必要がありますね。
テレビ電波の強い強電界地域なのか、弱い弱電界地域なのか。
それを確認する方法を別途記事で書いてますので、一度チェックしてみましょう。
↓こちらです↓
厳密じゃなくても、ある程度の受信環境が分かれば平面アンテナが使用可能かどうかがわかります。
強電界地域もしくは、中電界地域であれば検討していいでしょう。
ただ、弱電界地域の場合はちょっと難しいかも。
ブースター内蔵型の平面アンテナなど、ハイグレードな平面アンテナも発売されてはいますが、アンテナ自体の受信能力を変えることはできないので、電波の弱い地域では素子アンテナの方が明らかに安定しますね。
高さが出せない
屋根の上に設置するケースがほとんどの素子アンテナに対し、平面アンテナは壁に取り付けるため、比較的低い位置での受信となります。
平面アンテナはポールにも取り付けができるので、屋根の上にも設置することは可能なんですが、素子アンテナと違って風の影響をもろに受けるので強度が落ちてしまいます。
できるだけ屋根の上に設置するのは避けた方が無難です。
壁に設置しても電波の飛んでくる方向に何もなければ問題ありませんが、同じくらいの高さの建物があるだけで、電波を遮られてしまいます。
特に隣地境界が狭い分譲地などでは、お隣の建物が邪魔して受信できないケースが多いですね。
今現在は空き地でも、将来的に建物が建つことが想定され電波障害が懸念される場合は、平面アンテナの使用を避けたほうがいいでしょう。
設置する壁面が限定される
「邪魔する建物がない面の壁に設置すればいいじゃないか」とお思いかもしれませんが、平面アンテナにも指向性というものがあり、電波の到来方向に向けなくてはなりません。
壁の裏側から飛んでくる電波は受信できないため、電波の到来方向にアンテナを向けることができる面にしか設置できないんです。
その面が玄関側だとアンテナが目立って、せっかくの外観が台無し。
隣地境界が迫っているとハシゴがかけられず、メンテナンスにも困ってしまいます。
ちなみにBSアンテナの電波到来方向は南西。
地上デジタル放送と違って宇宙から飛んでくる衛星放送ですので、日本全国だいたい方角は決まってるんですね。
ですから、BSアンテナは壁面設置の場合は南か西の壁に取り付けるケースがほとんど。
平面アンテナも同じような位置に付けたいところですが、電波塔の場所に影響されるので、必ずしもそうできないんですよね。
受信さえできれば見た目は最高
上記の3つの理由により、平面アンテナを使用できないケースが結構あります。
ただ、平面アンテナは見た目が良いだけじゃなくて、壁にそのまま設置すれば風の影響を受けづらいなど、優れた点も多いんですよね。
特に台風などが多い地域では、屋根の上に設置したアンテナと比べると心配が少なくておススメです。
3つとも条件をクリアーできていて、問題なく受信ができそうであれば文句なし平面アンテナでしょう。
性能やコストパフォーマンスにも優れた、国内メーカー製の平面アンテナを探してみました。
↓こちらです↓
日本で最も使用されている平面アンテナの一つと言っていいでしょう。
もう少しサイズが大きいものや、ブースター内蔵型などもラインナップされていますし、カラーバリエーションもあります。
白が一番売れてますが、ベージュや黒など設置する壁の色に合わせて変えてみるのもいいですね。