アンテナを反対方向に向けて受信する「反射」受信とは 

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いざアンテナを建ててはみたものの、電波の到来方向に障害物があって良好な電波が受信できないなんてことはないですか?

そんな時、「アンテナでの受信は無理だ」とすぐに諦めるんではなくて、思い切ってアンテナを180度回してみてください。

建物の後方にある建物や山などに反射してくる電波をキャッチするのが反射受信。

前からくる純粋な電波と比べれば跳ね返ってくる分レベルや質は落ちますが、上手く行けばテレビが視聴できるかもしれませんよ。

 

テレビの電波は反射する

そもそもの基本知識です。

テレビの電波は壁などの障害物に当たると反射をする性があります。

それこそビリヤードの玉みたいに、壁にぶつかる角度に合わせて反射してくるんですね。

 

 

その反射の電波にアンテナ方向を合わせることで、上手くすれば問題なく受信ができちゃう可能性があります。

昔のアナログ放送時代は徐々にテレビの画質が落ちていきますので、反射の電波では映像がザラザラしてしまって視聴は難しかったですが、今の地上デジタル放送は違います。

デジタルの場合一定のレベルと質があれば画像は鮮明に映りますので、反射であっても映りさえすれば直接受信するのと画質の違いはありません。

勿論、それ相応の条件が必要なんですけどね。

 

電波の強い地域であること

反射受信を成立させる一つ目の条件は、アンテナを建てる場所が比較的受信環境の良い地域であるということです。

いわゆる強電界地域と呼ばれる地域ですね。

 

 

壁にぶつかる訳ですから、それなりに電波のレベルや質が低下します。

もともとの電波が弱いと、跳ね返ってきたときには既に画像が壊れてしまっているんです。

テレビ電波のレベルを増幅させるブースターという機械がありますが、それを使っても既に壊れてしまっている画像をもとに戻すことはできません。

電波のレベルは補えても、質は改善できないんですね。

ですから、壁にぶつかって多少レベルや質が悪くなっても、画像を保てる程度の強さが必要なんです。

アンテナを建てる場所が強電界地域なのかどうか調べたいという方は、別途記事を投稿していますのでご閲覧ください。

↓こちらです↓

お住いの地域の電波の強さってわかりますか?電波が強い順に、強電界地域、中電界地域、弱電界地域という言われ方をします。電波の強さによって受信可能なアンテナの種類が変わってきますので、知っておいて損はないですよ。

そもそも電波が弱い地域(弱電界地域)だった場合は、残念ながら反射受信はあきらめた方がいいでしょうね。

 

反射する対象物があること

電波が反射するには、それを跳ね返す対象物が必要です。

アンテナを建てる建物の後方に、何かしらの対象物がなければ反射が成り立ちません。

かといって、すぐ真後ろに必要というわけではなくで、100m以上離れた施設やかなり後方にある山なんかでも反射してきます。

思いもよらぬ建物の影響で跳ね返ってくることもありますので、パッと見で見当たらなくても一度試してみるといいでしょう。

また、基本的には後方からとなりますが、電波は何度でも反射します。

いろんな反射を経て、後ろではなく横から飛んでくることも考えられます。

真後ろだけでなく、アンテナを360度回してみてください。

もしかしたら思いもよらない角度で受信ができるかもしれませんよ。

 

まとめ

大きく上記の二つの条件が必要です。

特に最初の「電波の強い地域」というのは大きな条件ですね。

それぞれの地域の主要な都市や、テレビの電波塔が近くにあるような場所であれば強電界地域の可能性が高まります。

もし反射受信を考えているのなら、アンテナを建てたい場所の近隣を見回してみてください。

変な方向にアンテナが向いてる家があればチャンスです。

反射を取ってるかもしれませんよ。

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