RoHS指令とは?対象物質が10種類に追加されてRoHS2に

シェアする

電子機器などに記されているRoHS(ローズ)という言葉。

様々な製品を対象とした規制で、アンテナ関連機器も同様に対象範囲となっています。

箱や中身を見てみると、色々なところにロゴが付いていたりしますよね。

これは一体なんの事なんでしょうか?

細かい説明もないので、一般の人からしてみると「何かの規格に準拠してる良い商品なのかな~」程度の感覚ですよね。

概ねそんな感じではあるんですが、一応知っておいて損はないのでザックリと簡単に説明していきます。

有害物質の使用に関する指令

RoHS指令 Restriction of Hazardous Substancesの頭文字を取ったものです。

全然意味がわからないですよね。

簡単に略して説明すると、(有害物質の使用に関する制限)といったところでしょうか。

これは、EU(ヨーロッパ連合)において2006年に施行された指令で、人体や環境に悪影響を与えかねない物質の使用を制限するものです。

「RoHS指令に適合した商品は、環境に配慮した良い商品ですよ」ってことですね。

ヨーロッパでの決まりですので日本で対応する必要は無いんですが、海外への輸出などを考えると適合品じゃないとマズいんでしょうね。

このRoHS指令、日本の規定ではないだけに、共通のロゴマークというものがありません。

各メーカーが対応していることをわかりやすく見せるために、独自でロゴマークを作成しているようです。

ロゴマークにある文字も「RoHS」だけだったり、「RoHS指令」や「RoHS指令対応品」など様々です。

6種類の原材料が対象

このRoHS指令によって制限された原材料は以下の6つです。

  1. 水銀
  2. カドミウム
  3. 六価クロム
  4. ポリ臭化ビフェニル
  5. ポリ臭化ジフェニルエーテル

鉛とか水銀あたりはわかりますけど、あとはよく知らないですよね。

これら6つの原材料は、規定の数値以上の使用を制限されています。

どれほどの影響があるのかはわかりませんが、RoHS指令に適合している商品のほうが、より環境に優しいとはいえるでしょう。

アンテナの各メーカーも、このRoHS指令が施行されて以来、新商品を発売する際にはできるだけ適合させるように心がけてきているようです。

今ではほとんどの主要商品がRoHS指令対応品になっていますね。

2019年から4種類が追加

2019年7月22日からRoHS指令が改定されて、さらに下記4種類が追加となりました。

  1. フタル酸ジニエチルへキシル
  2. フタル酸ブチルベンジル
  3. フタル酸ジブチル
  4. フタル酸ジイソブチル

フタル酸エステル類(DEHP、BBP、DBP、DIBP)という4種類が新たに加わることで、合計10種類の禁止物質となりました。

この新たな規定をRoHS2なんて言ったりしますね。

初期のRoHS指令に対する各メーカーの反応は早かった印象で、対応品への切替を順次行ってきたんですが、このRoHS2への対応はマチマチですね。

ロゴマークや説明書などへの記載など、実際に製品に使われている物質以外にも変えなければならないものが多いですからね。

全国の各企業を見てみても、上場企業などのいわゆる大企業は企業イメージなどもありますので対応が早いですが、特に中小企業は対応が後手に回っているような印象ですね。

まとめ

商品には色々とよく知らないロゴマークが記されています。

有名なところでいけばJISマーク(日本産業マーク)やエコマークとか。

アンテナ機器ではSHマーク(スーパーハイビジョン受信)やBLマーク(ベターリビング)といったものもあります。

それぞれ意味がありますが詳しく知っている方はごく一部なんですよね。

このRoHSのマークも、内容を知っている人は少ないでしょう。

一般の人が知っていてもそんなに役に立つものではないですが、商品を購入する際の一つの基準にするといいかもしれません。

必ずしも対応が必要なものではないですが、出来るだけ適合させていこうという意識を持った企業の商品は、ちょっと信頼性が高いような気がしますね。

新たなRoHS2という規制もありますので、同じRoHSでも初期と改定どちらの規格に準拠したものか調べてみるのもいいでしょう。

スポンサーリンク
スポンサーリンク