4K8K衛星放送のスタートに合わせてドンキホーテを皮切りに、様々なところから発売された、いわゆる格安4Kテレビ。
最安値が5万円台という驚きの価格で、即完売するなどの人気を博しました。
4K放送が実際にスタートしてからも、ブラッシュアップを重ねて格安4Kテレビは販売され続けています。
有名家電メーカーのテレビと比べると非常に安く、とうとう50インチで39,800円なんて商品も。(2020年7月現在)
でも安いには安いなりの理由があるはずですよね?
では、一般的な家電メーカーが販売する4Kテレビと比べて一体何が足らないんでしょうか?
アップコンバート機能が弱い
一番に取り上げたいのがアップコンバート機能です。
家電メーカーの4Kテレビでは、ほぼ標準と言っていい機能の4Kアップコンバートですが、正直言ってこの機能が弱いですね。
アップコンバートというよりはアップスケーリングと言ったほうがしっくりくるかも。
地上デジタル放送などの映像を4K映像に構築し直すアップコンバートと比べ、そのまま映像を引き伸ばしたような印象です。
インチサイズが大きくなればなるほど、差が目立ってくると思います。
4K放送はスタートしたものの、まだまだ番組コンテンツも少なく、ほとんどの方は地上デジタル放送やBSデジタル放送などの従来の番組を視聴しています。
4K放送がキレイに映るのはある意味当たり前。
いかに従来の放送をキレイに映すかが重要じゃないですか?
そこが弱いのが格安4Kの一番の問題じゃないかと。
アップコンバート機能の詳細に関する記事を別途書いています。
興味がある方はご覧になってください。
↓こちらです↓
HDRへの対応
画像においてもう一つ取り上げたいのがHDR(ハイダイナミックレンジ)への対応です。
このHDRも、今や有名家電メーカーの4Kテレビでは標準と言っていいでしょう。
HDRは「輝度」に関する機能で、今までと比べて映像の明暗をはっきりと表現することができる機能です。
こちらはインチサイズがどうこうという問題ではないため、むしろアップコンバート機能よりも差が目立つかもしれませんね。
2018年の4月にはノジマのプライベートブランド「ELSONIC」で格安4Kテレビ初のHDR対応機が発売となりました。
それ以降のテレビは、格安テレビでもこのHDR対応を重要視しているようで、徐々にHDR対応になってきてますね。
最新の格安4KはこのHDR対応になってますが、リサイクルショップなどで中古品を購入する時は十分に注意してください。
HDRについてもう少し詳しく知りたい方は別途記事をご覧らください。
↓こちらです↓
ネットワークへの対応
ネットワークへの連動性は無視しているような作りです。
テレビのデータ放送に対応するため、有線のLAN接続口はあるようですが、無線LANには対応してないですね。
最近のテレビでは、androidTV(アンドロイドティービー)などといったネットワークに連動するタイプのテレビが主流となっており、YouTubeやNetflix(ネットフリックス)などの動画配信サービスにもボタン一つで切り替わったりします。
動画配信サービスをテレビで視聴したい場合は、物足りなさを感じるかもしれませんね。
ただし、HDMI端子は備わってますので、Amazon Fire TV(アマゾンファイヤーティービー)を別で購入して取り付けたら解消できそう。
Amazon Fire TVとは、簡単に言うとテレビをネットワークで繋ぐ機械で、動画配信サービスを手軽に視聴することができます。
↓こんな商品です↓
1万円を切る程度の価格。
格安4Kテレビはテレビ本体の価格が安いので、このくらいの金額増なら許容範囲でしょうか。
Amazon Fire TVの詳細を知りたい方は別途記事をご覧ください。
↓こちらです↓
チューナーの搭載台数に注意
最後に注意いただきたいのが、チューナーの搭載台数です。
テレビの中には地上デジタル放送とBS・CS110°デジタル放送、グレードによっては4K衛星放送用チューナーが入っています。
普通に視聴する分には1台ずつあれば十分なんですが、問題は録画です。
チューナーは、視聴時に1台、録画時に1台それぞれ必要になると考えてください。
すなわち、地上デジタル放送とBS・CS110°デジタル放送のチューナーがそれぞれ1台しか搭載されてないテレビの場合、地上デジタル放送の番組を録画中の時は、地上デジタル放送の別の番組は視聴できません。
録画しているのと全く同じ番組なら観れると思いますが、それでは録画の意味があんまりないですよね。
仕事や旅行などで家にいない間に録画するなら別ですが、好きな番組の時間帯が重なったことで録画したいという場合には役に立たないんですね。
有名家電メーカー製は、少なくとも2台ずつチューナーが搭載されていますが、格安4Kの場合は1台ずつのケースがままありますので、しっかりと確認してから購入するようにしましょう。
格安4Kテレビは戦国時代へ
テレビは最早国内の有名家電メーカーのみのモノではなく、様々な会社が製品化し発売しています。
ドンキやゲオだけじゃなく、Amazonや楽天などのネット販売でも購入が可能な商品がいっぱい出てきてますので、幾つか紹介していきましょう。
山善(YAMAZEN)
扇風機などの家電を製品販売している国内メーカーで、創立60年を超える老舗メーカーです。
国内メーカーというだけでちょっと信頼度はアップですね。
この商品もダブルチューナーだしHDR対応だし。
十分検討に値するんじゃないでしょうか。
maxzen(マクスゼン)
株式会社 MOA STOREという会社の自社家電ブランド「maxzen」。
山善ほど歴史はないものの国内メーカーです。
性能を見る限り遜色なし。
ダブルチューナーだしHDR対応だし、しかも55型です。
アイリスオーヤマ
ここ数年で一気に知名度を上げてきた感のあるアイリスオーヤマ。
こちらも創立約50年という老舗の国内メーカーです。
2019年式ですが、同じくWチューナーで55型という大画面。
HDR対応ではなさそうですが。
紹介した上記3つのテレビはいずれも国内メーカー製。
今や安い家電は中国製とか韓国製だけじゃなくて、日本製が多くなってきてるんですよね。
ヤマダ電機やビックカメラなどの大型家電量販店では取り扱ってないものも多数あるので、性能表などを見比べてネットで購入するのが今どきかもしれません。
本当は画面を見比べたりしたいでしょうけど、横並びで比べないと照明とかの影響も大きいので差が分からないんですよね。
まとめ
4K衛星放送や4K用のホームビデオで撮った映像を視聴するということでいけば、しっかりモニターが対応してますので、価格以上の印象が持てるんじゃないでしょうか。
有名メーカー製と比べれば色々な機能が省かれてはいますが、そのことを知った上でも、十分に選択肢となり得る価格だと思います。
ただ、それらの差を知らずに飛びつくのはオススメしません。
もし購入を検討している人が近くにいたら、これらの内容を教えてあげるべきですね。
※2020年7月現在の情報をもとに記事を作成しております。