「最近テレビの映りが悪くなってきたなぁ」なんて感じてる方いませんか?
モザイクのようなノイズが入ったり、電波が途切れ途切れになってしまったり。
これまで問題なく映ってたものが悪くなってきたっていう方は、電波障害の可能性が結構高いかも。
お住まいの家の周辺を見回してみて、最近建築中の建物があったりしませんか?
もしかしたら、その建物の影響で電波が遮られて映りが悪くなっているのかもしれませんよ。
今回は、そんな電波障害の見極め方と対処方法について説明していこうと思います。
建物による遮蔽障害
電波が飛んでくるテレビ塔の方向とお住まいの家の間に建物が建つことで、テレビ電波を遮断してしまう電波障害(遮蔽障害)が発生する場合があります。
BSデジタル放送やCSデジタル放送でも起こり得ますが、衛星放送用のパラボラアンテナは基本的に斜め上に向けて設置するため、建物の影響を受けづらいとされます。
どちらかというと、地上デジタル放送の方が起こり易いでしょう。
屋根の上にアンテナを設置している場合は相応の高さがあるため、アパートやマンションなど、大きな建物でなければ陰になることは少ないと思いますが、最近増えている平面アンテナなどは軒の下に設置するケースが多いため、比較的低い位置への取り付けとなってしまいます。
2階建ての一般戸建てでも十分陰になる可能性があるんですよね。
特に分譲住宅が多い地区などでは、同じような高さの家が隣り合っているので、電波障害が起こりやすいですよね。
家の外を見回してみて、ご自分の家のアンテナ方向に建築中の建物がありませんか?
「怪しいな」と思ったら、工事看板にある連絡先に電話をするなり、現場監督さんなどに話をしてみましょう。
現状復帰が基本
電波障害については、国の法律での制定はなく、基本的に自治体単位での条例で定められています。
それぞれの自治体によって多少ニュアンスが違うものの、一般的には現状復帰が基本となっており、障害を及ぼしている建物側が与えた側のテレビ設備に対し、建つ前の映りに戻してあげなくてはならないことが記されています。
先に建てたもの勝ちの内容ですので、後からアンテナを建てようとして、電波の到来方向にある既存の建物側にクレームをつけても対応する義務は発生しません。
テレビの映りが悪い原因が建築中の建物にあった場合は、それ相応の対応をしてもらえると思いますので、完全に建築工事が完了してしまう前に連絡しましょう。
本当に電波障害になっているのかの調査と、映りの改善工事に来てくれると思いますよ。
もし具体的な説明もせずに「うちは関係ない」なんていう業者がいれば、役所に連絡をいれちゃいましょう。
事前に電波障害を避ける
電波障害を避けるには、電波到来方向にある建物よりも高い位置にアンテナを設置することが基本となります。
分譲地や建売住宅などでは隣地の境界が狭く、同じくらいの高さの家が連なって建てられるため、どうしても電波障害が起こりやすくなってしまいます。
お隣の土地が現状空いていたとしても、将来的に家が建つことが想定される場合は、できるだけ平面アンテナの設置は避けて、屋根の上にアンテナを建ててあげることが電波障害を未然に防ぐベストな方法です。
外観を考えると、平面アンテナの見栄えは捨てがたいんですけどね。
もし電波障害が発生した場合は上記のように現状復帰を基本に直してくれるとは思いますが、アンテナの位置を変えたり種類を変えたりする必要は出てくるでしょう。
そのくらいは協力してあげないと、現状復帰すら難しいですからね。
ちなみにBSやCSといったパラボラアンテナでも、状況次第で電波障害は起こりますよ。
詳細は別途記事に記載していますので、興味がある方はご覧ください。
↓こちらです↓
遮蔽障害以外の障害
今回は、電波の到来方向に建物が建つことによって発生する遮蔽障害について説明しました。
ただ、電波障害には遮蔽障害とは違った電波障害もあります。
例えば、近くにアマチュア無線をしている人がいて、その電波が異常電波となってテレビに障害を与える電波障害。
線路の近くに住んでいて、電車が通るたびにテレビが乱れるといった電波障害もありますね。
世の中にはいろんな電波が飛んでいて、ふとした拍子にテレビ映像に悪さをするようなことが結構あったりします。
もともとのテレビ設備がしっかりしていて強いテレビ電波が流れていれば、異常電波の影響も受けづらくなるので、ブースターなどを使用してレベルを上げてやることで改善したりしますね。
近くに建物が建築中であっても、このように別の要因での電波障害の可能性もあるので、一度調査してもらって具体的な説明を受けるのがベストな方法でしょう。