アンテナの工事をされる方は、テレビ用のレベルチェッカーや電界強度計といった測定器をお持ちの場合も多いでしょう。
最近では比較的価格も安くなり、手の届く機械になりました。
一般の方はあまり馴染みが無いかもしれませんが、テレビの画面でアンテナのレベルチェックが出来たりしますよね。
それをもっと細かく調べられて、持ち運びもできるようにした測定器といえばわかりやすいでしょうか。
詳細に調べる分、測定する単位も複数になります。
BERとかMERとかC/N値とか。。。
今回は、テレビ電波を測定する際に表示される単位の意味を簡単に説明していきます。
dBμV
最も良くみて参考にする値なんじゃないでしょうか。
デシベルマイクロボルト、細かいことは置いておいて、一般的には「デシベル」でいいと思います。
「デシベル」と聞くと、一般の方は音の大きさの方が馴染み深いかもしれません。
測定した周波数の電波の強さを表す単位だと思ってください。
アナログ放送の際は、ほとんどこの単位のみで測定していました。
後は実際にテレビを繋いで見て、綺麗に映っているかを判断してましたね。
デジタル放送になった今でも、やっぱり一番頼りになるのはこの単位です。
テレビ電波の強さのことを、よく「レベル」という言い方で表現しますが、このデシベルを表していると考えていいでしょう。
「μV」部分を省いて「dB」だけで表記するケースも多いですね。
BER値
Bit Error Rate(ビットエラーレート)、Bit誤り率というものです。
一般的には「バー」とか「ビーイーアール」とかって言いますね。
良くわからないですよね。
デジタルの信号は0と1の羅列によって出来ています。
<001110000101011100・・・>みたいな感じ。
雑音などが入ることによって、本来0の所が1になってしまったり、その逆になってしまうような間違いが発生します。
その間違い(エラー)がちょっとであれば修復できますが、多すぎるとテレビの画像が乱れてしまうんです。
言ってみればBERは、電波の強さではなく質を測定する単位ですね。
表示の仕方がちょっとわかりづらくて
0.0±00 が最高値です。
要はエラーがゼロということです。
±の左側より右側が重要で、00から-8、-7、-6と続きます。
-6辺りから怪しくなって、-4くらいになると受信が厳しくなってきます。
実際に画像が映るかどうかは、電波の強さ(デシベル)にも影響しますので、総合的に判断しなければなりません。
電波が強くてもBERが悪ければ映らないし、電波が弱くてもBERが良ければ映るということです。
一般的には地上デジタル放送の受信状況を計る場合に計測されます。
C/N比
そのまま「シーエヌヒ」ですね。
CがCarrier(信号)でNがNoise(雑音)です。
私はCがClear(透明)のことだと勘違いしていました。
あながち間違いでもないんですが、綺麗な信号と雑音の間の値を表します。
数値が高ければ高いほど間が開いていることになり、雑音の影響を受けにくい良好な電波であると判断ができるんです。
30dB辺りが最高値で、徐々に落ちていきます。
BSアンテナの方向調整でピッタリ方向が合うと、だいたい25dBは出るでしょうね。
20dBを切ってくると、微妙に方向がずれてるかなって感じ。
こちらの表示単位もdB(デシベル)です。
BER値同様、電波の強さというよりは質の方を測る単位となっています。
地上デジタル放送ではなく、BSデジタル放送などの衛星放送を受信する際に計測されるケースが多いですね。
ハンディタイプがおススメ
他にも飛んでくる電波本来の質を表すMERなどの単位もありますが、ほぼ上記3種類の測定ができれば、デジタル放送の受信の可否が判断できます。
デジタル放送は電波の強さだけではなく、質が大切になってきます。
いくら電波が強くても質が悪ければ映らないし、電波が多少弱くても質が良ければ映ります。
3つの値をフルにクリアーしていれば文句なしですが、幾つか厳しい値が出るようであれば、設備の調整などで値の改善を図りましょう。
そして、最終的にはやっぱり実際にテレビに映してみて確認することが一番です。
メーカーによっても若干測定した数値に違いが出てきますし、一概に「これだけの数値が出ていれば映ります」とは言えないんですよね。
いずれにしても、レベルチェッカーを持っているのと持っていないのとでは、テレビ工事のし易さが大きく変わってきます。
アンテナ工事をされる方であれば、1台は持っておいた方がいいでしょう。
ハンディタイプで上記3点が図れるコストパフォーマンスに優れた商品を探してみました。
↓こちらです↓
液晶画面が付いていて、受信したテレビ画面が映るボックス型の電界強度計がベストだとは思いますが、やっぱり高いんですよね。。。
アンテナ工事を専門で行っている方はいいと思いますが、それでも一人一台は厳しいレベル。
ハンディタイプであれば屋根の上にも持ち運びが楽ですし、上記3項目が計測できれば大方の工事はできるでしょう。
ボックス型の3分の1くらいの値段で購入できますから、特に初心者はハンディタイプをおススメしますね。